「キラキラしてるけど、給料は思ったほど高くない(笑)」当時30代・プロダクトデザイナー 年収400万円

給与明細

■年齢

44歳(給与明細当時30歳)

■勤続年数

6年

■性別

女性

■雇用形態

正社員

■会社名・屋号

非公開

■職種・役職

プロダクトデザイナー

■現在の状況

退職済

■おおよその年収

400万円

■仕事・会社について

雑貨のマスプロダクトデザイナーをしていました。最初は商品企画とデザインが中心だったんですが会社がいくつもブランドを増やしていく中で、最後の方はブランドの立ち上げから商品企画、デザイン、生産管理までほぼ全部担当していました。とにかく商品を作る量が多くて月に数百商品を動かすことも普通にありました。
そんなに毎回デザイン思いつく?って感じなんですけど思いつかなくても発売日は来るので考えるしかないんですよね(笑)大変ではありましたが企画から商品化まで大量に経験できたのでデザイナーとしてはかなり鍛えられたと思います。
会社はいわゆるキラキラした雰囲気で女性社員が多く、とにかく可愛い子が多かったです。
服装も自由でしたし私がいたデザイナー部署はそこまで細かく管理される感じではなく、割と好きなように働かせてもらっていました。
残業はそれなりにありました。ただ残業代はちゃんと出ていたので残業代はなるべく使わず貯金に回していました。
給与については会社やブランドのイメージからすると意外と普通だなという感じでした。
華やかに見える会社なので外から見るともっともらってそうに思われるんですが、実際にはそこまで高くないです。このまま長くいても大幅に給与が上がるイメージがなかったので最終的には転職しました。

■この会社・業界への転職を考えている人へ

麻生さんがハローワークで転職活動中の人と話している動画がたまにXで流れてくるんですが、「なんとなく格好いい仕事は給料安いんだよ」みたいなことを言っててすごく分かるなと思いました(笑)。デザインとかファッションとか雑貨って外から見るとキラキラしているし、仕事を聞かれたときの聞こえもいいんです。だからといって給料が高いわけではないです。
それでも自分が考えたものが実際の商品になって全国の店舗に並んでそれを知らない誰かが買って使ってくれる経験はすごく楽しかったです。
今はフリーランスでデザインをしていますが個人で受ける仕事だと、会社員時代のように何十店舗、何百店舗という規模で商品が展開される案件はそこまで多くありません。あの規模感で物を作る経験は今でも少し恋しくなります。
マスプロダクトは基本的に「たくさん作って、たくさん売って、また次の商品を作る」というビジネスです。なのでSDGsや環境問題への意識がものすごく強くて無駄なものは絶対に作りたくないというタイプの人は、そもそも仕事との相性を一度考えた方がいいかもしれません。
売れ残る商品もあるし流行が終われば次の商品を作る。そういう世界ではあります。

■転職後はどんな仕事をしていたんですか?

転職後もプロダクトデザイナーです。会社は変わりましたが基本的にやっていることは同じでした。前職で生産や生産管理まで経験していたので転職先では中国の工場に行ったり現地でサンプルを確認したりする機会も多かったです。
前の会社で何でもやらされていた経験が結果的にはかなり役に立ちました(笑)。

■有名なブランドの商品を作るのは楽しかったですか?

楽しかったです。名前も知られているし全国に店舗もあったので自分が企画した商品が実際に店頭に並んでいるのを見るのは嬉しかったですね。お店に行って自分の商品を知らない人が手に取っているのを見ると嬉しくなります。さらに売れて追加生産になったりするとやっぱり嬉しいです。
デザイナーってパソコンの中だけで仕事が終わることも多いですがプロダクトは最後に物として残るのでその部分は今でも好きです。

■かなり忙しかったですか?

忙しかったですとにかく商品数が多かったのでひとつの商品を何か月もかけてじっくり作るというより常に何十個も同時進行している感じでした。月に数百商品動いていることもあったので、アイデアを考えるだけでも大変です。昨日までマグカップ考えてたのに今日はポーチ明日はインテリア雑貨、みたいな(笑)。でもあれだけ数をやったから考えるスピードはかなり鍛えられたと思います。
今振り返ると、若いうちにあの量を経験できたのは大きかったです。

■どうして最終的に会社員を辞めたんですか?

転職したあともしばらくプロダクトデザイナーとして会社員を続けていました。
その後結婚をきっかけに退職して子育てをしながらフリーランスでデザインの仕事をするようになりました。今は基本的に自宅で仕事をしています。デザインはパソコンがあればできるので、子育てしながら働くにはすごく相性がいいです。子どもの予定に合わせて仕事の時間を調整できるのは、会社員ではなかなか難しかったと思います。

■会社員時代と今では、どちらの方が稼げていますか?

余裕で今です(笑)。会社員時代より今の方が稼いでいます。旦那より私の方が稼いでいるんですが、なぜか家事もほぼ全部私なんですよ。おかしくない?ってたまに喧嘩になります(笑)。
ただフリーランスは仕事が保証されているわけではないので不安定さはあります。
会社員は毎月決まった日に給与が入ってくるのでその安心感はやっぱり大きかったと思います。

■フリーランスのデザイナーになって良かったですか?

私は良かったです。特に子育てとの相性はすごくいいです。通勤もないし子供を寝かしつけてからが本番みたいな。納期さえ守ればある程度自分で時間を決められるので、今の生活には合っています。ただ会社員時代みたいに大きな規模で商品を作る機会は減りました。
全国の店舗に一気に商品が並ぶような仕事って個人だとなかなか経験できないのでそこだけは会社員時代が羨ましくなることがあります。

■最近はリスキリングでデザインを学ぶ人も増えていますがどう思いますか?

学ぶこと自体はいいと思います。ただ数か月スクールに通ってソフトの使い方を覚えたからデザイナーですと言われると、実務ではなかなか厳しいだろうなと思うことはあります。
デザインってPhotoshopやIllustratorを操作できればできる仕事ではないので。
依頼されたものを理解して何案も考えてダメ出しされて直して予算や納期の中で成立させる。結局そういう実践をどれだけやったかが大きいと思います。

Webデザインとプロダクトデザインでは扱うものは全然違いますが「何もないところから考えて形にする」という意味では共通していると思います。

■デザイナーになるにはセンスが必要ですか?

センスもあるとは思いますけど、それ以上に数をやることじゃないですかね。最初から毎回いいアイデアが出る人なんてほとんどいないと思います。仕事なので「今日は思いつかないからやめます」ってできないですし(笑)たくさん見てたくさん作ってダメ出しされてまた作る。それを繰り返しているうちに、自分の中に引き出しが増えていく感じです。なので私はセンスだけでやっている人より実務経験が多い人の方が強いと思っています。

■可愛い女性が多かったということはご自身も可愛かったんですか?

いえ可愛い子たちと比べたら私は普通です(笑)。本当にモデルみたいな子とかすごくおしゃれな子が普通に会社にいたので。華やかな業界ではありましたね。

■飲み会や出会いも多かったですか?

多かったと思います。会社の女の子たちと飲みに行ってそのまま別のお店で声をかけられたりとか。仕事柄ファッション業界の人とつながることもあったので今でいう“ウェイウェイしてる場所”にはよく行ってました(笑)。今思うと体力ありますよね。仕事して飲んで次の日また普通に会社行ってましたから。

■かなり遊んでいたんですか?

私は意外とめちゃくちゃ固いタイプなのでそこまでではないです(笑)。周りにはかなり自由な子もいました。飲みに行くと毎回のように誰かと仲良くなって帰っていく後輩とかもいましたね(笑)。華やかな会社だったのでそういう意味でも普通の会社とは少し雰囲気が違ったかもしれません。

■当時に戻れるならまた同じ会社で働きたいですか?

若かったらもう一回やってもいいかもしれないです。給料だけ考えたら今の方が全然いいですし当時ももっと欲しいと思っていました。でも自分が考えた商品が全国の店舗に並んで毎月ものすごい数の商品を作る経験は、あの環境じゃないとなかなかできなかったと思います。ずっと働きたい会社だったかと言われると違いますけど、デザイナーとして若いうちに経験できて良かった会社ではあります。

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